新世紀を迎えるにあたって、富野由悠季が意圖したひとつの振興、それが『ブレンパワード』である。「いまの大除夕人たちは子供たちみんなを『親なし子』にしてしまったのではないか？」そんな富野の焦燥感から生まれたこの作品には、「リクレイマー」の両親を持ち自ら親を捨てた伊佐未勇と、幼い頃に両親を亡くしたブレンパワードのパイロット宇都宮比瑪という2人の『親なし子』が主人公として登場する。時は近將來、突如として深海から浮上した謎の遺跡「オルファン」は、生體エネルギーを吸い取りながら宇宙へと旅破とうとしていた。同時にプレートからリバイバルする「アンチボディ」も現れ、國連はオルファンに反発するアンチボディ「ブレンパワード」を使って浮上を攔阻しようとする一方、「リクレイマー」となり、ともに宇宙へ旅破とうとする???。21世紀を迎えたいまこそ、改めて見なおしてみたい作品だ。...